川崎町の人口と高齢化 ― これからの地域に必要なこと
川崎町の人口と高齢化 ― これからの地域に必要なこと
福岡県田川郡川崎町の人口推移を見てみると、総人口は年々減少しています。一方で、高齢者の割合(高齢化率)は着実に上昇しており、今後さらに高まることが予測されています。
特に注目すべきは、要介護認定率です。令和10年度には29.5%へと上昇する見込み。高齢者のおよそ3人に1人が介護を必要とする時代に入っていきます。
介護が必要となる主な原因
厚生労働省のデータによると、65歳以上で介護が必要になった原因は以下のとおりです。
・認知症 … 全体としては、最も多い原因
・脳血管疾患(脳卒中) … 男性に多い
・関節疾患や骨折・転倒 … 女性に多い
そのほか、心疾患や高齢による衰弱など
つまり、男女でリスク要因に違いがあり、
・男性は 動脈硬化や生活習慣病 への予防が重要
・女性は 骨粗鬆症予防や転倒予防筋力低下対策が欠かせません。
地域でできること
「人口減少」と「高齢化率の上昇」という二重の課題のなかで、私たちが取り組めることは明確です。
1. 認知症予防:生活習慣改善、社会参加、脳の健康維持
2. フレイル(虚弱)対策:運動習慣・栄養・つながりづくり
3. 転倒・骨折予防:筋力強化、骨の健康チェック
4. 動脈硬化対策:高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理・酸化ストレス対策
これらを地域全体で進めることで、「介護が必要になる人を減らす」ことが可能になります。
最後に
未来の介護率は私たちの努力次第で変えられる余地があります。
地域の健康づくりは、病院や行政だけでなく、一人ひとりの生活習慣から始まるものです。
川崎町が「いつまでも動ける町」となるように、医療と地域が協力して取り組んでいきたいですね!
田中整形外科医院 院長 田中 秀
