腰痛の治し方
大半の腰痛は日頃の積み重ねで起こると考えています。
猫背•前かがみ姿勢や不適切な姿勢での反復動作に伴う椎間板圧縮の持続や蓄積は借金行為であり、借金がたまって破綻するとぎっくり腰や椎間板ヘルニアを発生します。
反対に、適切な姿勢や体操を行うことは返済行為と位置づけ、猫背•前かがみ姿勢に伴う椎間板圧縮の持続や蓄積は回避できます。
恐怖回避思考
腰痛を感じた際に、痛みに対する悲観的な解釈を繰り返すことで、腰痛への不安•恐怖感が高まり、過度な疼痛回避行動(腰をかばい過ぎる、あるいは安静にし過ぎる)を招きます。
運動療法の3タイプ ACE
タイプAは、並びを意味するアライメント
脊椎のアライメントの調整や軟部組織の粘弾性の改善を目的としたストレッチ体操。
タイプCは、脊柱を安定化させるのに重要な深部筋(core muscles)
多裂筋や腹横筋を賦活•強化する運動。
タイプEは、内因性物質の活性化(endogenous activation)
有酸素運動 美ポジ•ウォーキングなど。
基本的にはタイプAの運動を習慣化したら、つぎにタイプCの運動を取り入れます。
運動恐怖感が強い症例は、タイプAとEの両要素を持つ良姿勢での早歩き
指導法
①チャレンジ期間 例 約2週間など
②最低限の実施内容
③実施頻度の調整方法 例 1日1回以上や作業前後での実施など
④中止の目安 例 痛みの悪化、下肢への放散痛出現
最も多い腰痛。内服や注射ではなく、まずは姿勢、生活スタイルを見直してみましょう。応援してます。
田中整形外科医院 院長 田中 秀