膝の注射
⭐︎関節内注射(よくされる注射)
変形性膝関節症に対する関節内注射では、ヒアルロン酸注射が行われることが多い。ステロイド関節内注射は短期的効果のみであり、副作用を考えると、頻回の投与や長期の使用は避けるべき。
⭐︎内側側副靱帯(MCL)包注射
症候性内側半月板変性断裂などに有効。MCL浅層と深層の間に位置する滑液包をターゲットにする。MCL包に圧痛がある症例には有効なことが多い。
⭐︎上・下内側膝神経ブロック注射
上記の注射が無効な膝の内側の痛みには大腿骨や脛骨のbone marrow lesion(BML)を呈している症例が含まれる。MRIで診断可能。エコーでもドプラーモードでスクリーニングも有用。治療は免荷や装具だが、夜間痛など痛みが激しい場合に、エコーガイド下膝神経ブロックを行う。大腿骨遠位には、上内側膝神経ブロックを、脛骨近位に対しては、下内側膝神経ブロックを行う。ブロックでは神経そのものではなく、伴走する膝動脈を確認して注射を行う。急性期の疼痛をコントロールしつつ、荷重制限を行い、BMLは縮小していく。
膝の内側の痛みの注射の説明をしました😊
症例に応じて使い分けています。
気になる方は、お気軽にご相談ください。
田中整形外科医院 院長 田中 秀