高齢者疑似体験
【体験レポート】“見え方・感じ方が変わる”高齢者疑似体験を行いました!
先日、院内で「高齢者疑似体験」を実施しました!
これは、加齢による身体や感覚の変化を“自分の体で感じる”という学びのための体験です。
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👓その装備、本気です。
体験では以下のような装具を着用しました:
・重り入りのおもりベストとサポーターで関節の動かしにくさを再現
・黄色がかったゴーグルで白内障のような視界不良
・厚手の手袋で手指の感覚低下や細かい作業の難しさ
見た目はちょっとゴツい…でも、これが驚くほどリアル!
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🧹「ちょっとの段差」が恐怖に。
着替え、階段の昇降、買い物かごの持ち上げ、掃除機がけ、靴の着脱など、
普段なら何気なくやっていることが、ものすごく大変に感じました。
・視界がぼやけて「どこに手を伸ばしていいか分からない」
・体が重くて「あと1段が登れない」
・指先の感覚がないと「財布の小銭すらつかめない」
体の変化は、こんなにも“行動の選択肢”を狭めるんだ…と実感しました。
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🧠体験を通じて見えたもの
「〇〇さん、トイレの場所が分からなかったのかも…」
「手すりの位置、もっと考えてあげたい」
「“動きたくない”じゃなくて、“動けない”だったのかもしれない」
疑似体験を通して、患者さんの行動の裏にある“感じにくさ・不安・つらさ”に気づくことができました。
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🏥医療・介護の現場に、この気づきを。
私たちは日々、高齢の患者さんと接しています。
でも、「自分がその立場だったらどう感じるか?」を想像することは、意外と難しい。
今回の体験を通じて、一人ひとりのペースや感じ方に寄り添う医療を、もっと意識していきたいと感じました。
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最後に
「何気ないことが、すごく大変」
「思ってる以上に、怖い、不安、疲れる」
そんな高齢者の“リアル”を感じることができた、貴重な学びの時間でした。
これからも、患者さんの立場に立った医療を目指して、
スタッフ一同、日々のケアに活かしていきます!
研修の講義をしていただいた久光製薬の下園さん、大変ありがとうございました!
田中整形外科医院 院長 田中 秀
