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整形外科でエコー検査

[2025.05.21]

「運動器エコー検査」って聞いたことありますか?

 


これは、体の中の筋肉・腱(けん)・関節・靭帯(じんたい)など、運動に関わる部分を超音波(エコー)を使って調べる検査です。

 

 

● エコーってどんな検査?

 

超音波を使って、皮膚の上から体の中を“見る”ことができる検査です。
ゼリーをぬって、小さな機械を体に当てて動かすだけで、モニターに中の映像がうつります。

 

 

● どんなときに使う?


・部活や運動でひざや足をねんざしたとき
・野球やバレーでひじや肩を痛めたとき
・転んで手首や足首がはれたとき

 

そんなときに、骨は折れてないけど、筋肉や腱がどうなっているかをすぐに確認できます。

 

 

● エコー検査のいいところ


・痛くない!(切ったり針を刺したりしない)
・すぐできる!(1か所2〜3分ほど)
・動きも見える!(腕を動かしながら中の動きを観察できる)

 

 

● どんなことがわかるの?


・腱が切れてないか

・関節に水がたまっていないか

・筋肉に炎症があるかどうか など

 

 

● まとめ

 

エコー検査は、整形外科の先生がけがや痛みの原因をその場で見つけるための、体にやさしいカメラみたいなもの。

 

 

整形外科では若手中心に、エコー(超音波検査)の技術が進歩しています。
エコー導入のメリットは、診断力の向上だけでなく、患者満足度や診療効率の向上にもつながる重要な武器!
内科で言う聴診器のように、僕にとっても欠かせない診療道具です🩺

 

 

【1. 医師・クリニック側のメリット】

 

● 診断精度の向上


・軟部組織(筋・腱・靱帯・滑液包など)をリアルタイムで観察
・触診では不明確な腫脹や圧痛部位の可視化が可能
・MRIを使う前に簡便にスクリーニングできる

 

● 手技の精度と安全性向上


・注射や神経ブロックをピンポイントで正確に実施
・滑液包や関節腔への確実な穿刺
・治療の成功率が上がり、再診率の向上にもつながる

 

● 時間・コストの効率化


・即時診断が可能で、その場で治療方針が立てられる
・MRIやCTの依存度を下げられる
・患者の不安を初診時にすぐ軽減

 

● 診療の差別化・ブランディング


・「視える診療」や「エコーで見て説明します」といったわかりやすさをアピール可能
・スポーツ整形や再生医療、慢性疼痛治療などと連携しやすい

 

 

【2. 患者側のメリット】

 

● わかりやすい説明


・実際にエコー画像を見ながら、「ここが腫れてます」「ここに水が溜まってます」といった視覚的な理解ができる
・病態理解が深まり、治療への納得感・安心感がアップ

 

● 被ばくがない


・妊婦や若年者、高齢者でも安全に繰り返し使用可能

 

● その場で評価できる


・注射後すぐに「炎症が引いたか」や「腱の滑走が改善したか」など、治療効果をその場で確認

 

 

【3. スタッフ・組織全体のメリット】


・リハビリスタッフと画像を共有しながら治療計画を立てられる
・スタッフも「患者さんに見せながら説明できる」ことで患者対応の質が向上
・若手医師・PTへの教育ツールとしても有用

 

 

エコーは使い慣れていないと、全く見方がわからないため、医師によって技術の差がありますが、とても有用な検査です。
レントゲン撮って異常がなく、痛み止めだけ出されて困っている方など、いらっしゃいましたら、エコーで診させてください🙏

 

田中整形外科医院 院長 田中 秀

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