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治療の本質

[2024.04.10]

治療する上で、重要な区別。
「手段」と「目的」。

 

薬は手段であって、目的ではないし、検査も手術ももちろん「手段」のひとつ。

 

「目的」は病気を治す、症状を軽くすること。

 

たとえば高血圧の場合
血圧の薬の目的は、高すぎる血圧を下げて、血管の負担を抑え、心臓病や心筋梗塞の予防のために飲みます。
血圧を基準値に持っていくことに必死になっていないでしょうか?実は食生活など習慣を変えない限りは、降圧剤で血圧の数字だけ良くしても、動脈硬化(血管が狭くなる)は抑えることはできません。目的を達成するためには、動脈硬化を抑える生活を心がける必要があります。

 

糖尿病の場合
糖尿病治療の目的は、糖尿病による合併症を抑えることです。合併症には、眼、腎臓、神経、心臓、足の壊死、感染症などがあり、それらを起こさないことが一番の目的になります。インスリンや血糖降下薬で必死に血糖値を下げても、やはり糖が貯まりすぎている限りは、なかなか合併症は防げません。こちらも目的達成には、生活の見直しが必要になります。

 

骨粗鬆症の場合
骨粗鬆症治療の目的は、転倒など激しくない外傷で骨折をしないことです。治療して骨密度が上がるに越したことはないのですが、手段のひとつです。骨折しないことが目的ですので、やはり日々の運動を行い、筋力や反射神経を維持し、そもそもの転倒しないからだづくりが一番大切になってきます。

 

病院で行っていることのほとんどが「手段」で、「目的」はなんなのかを適宜見直してみるといいと思います😊
応援しています。僕もがんばります。

 

田中整形外科医院 院長 田中 秀

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